金工の豆皿展「いまからまめさら」始まる-海外団体との連携も /京都

 1838(天保9)年に錫師(すずし)として創業し、スズや銀の金工品を中心に扱う清課堂(京都市中京区町通り二条下る妙満寺前町、TEL 075-231-3661)で8月19日から、金属工芸の技法で制作された豆皿公募作品を集めた「いまからまめさら」展が始まった。  今年で3度目となる同展。ギャラリーとして利用する蔵や茶室に50点を展示。優秀作品には「山中源兵衛賞」と賞金を授与する。今年は、月桂冠(伏見区)と、イタリア・フィレンツェに本部がある「ロムアルド・デル・ビアンコ財団」が主宰する「ライフ・ビヨンド・ツーリズム」と連携。各団体が選んだ作品も表彰される。ライフ・ビヨンド・ツーリズム賞に選ばれた小山泰之さんの作品は、来年6月にフィレンツェで展示会を行うことになっている。  今年は山中源兵衛賞の該当者はなく、最後まで選考に残った2作品に「審査員特別賞」を授賞した。技術的な面とコンセプトがはっきりしていることを重視する同賞。「みずたま(り)」を制作した水野千秋さんには、「青く発色させたチタンを使い、情景が浮かぶような作品だったが、技巧的な工夫が欲しかった」。長いキャリアを持つ田中千絵さんの作品は「技巧的に素晴らしい作品だったが、作品としてのコンセプトは弱かった」と評価した。「3回目ということもあり全体にレベルが高いが、自由な発想の作品は減ったように感じる。その中でも2作品は際立っていた」と7代目当主の山中源兵衛さん。  銅やチタンなどをたたいて成形する作品が多く見られる中、ワイヤを豆皿に仕立てた作品や、鋳造で砂の凹凸を生かし、「枯山水」の造形を作り出した技法も目を引いたという。「作品は販売も行っているので、手に取っていただいて好みのものを見つけてもらいたい」とも。 「海外の団体に声を掛けて参画していただいたが、海外の方は『豆皿』になじみがなく、その魅力を伝えるところからスタートした。盆栽や根付けなどが海外で高い評価を得ているのと同様に、小さいものに世界観を落とし込んで愛(め)でる・集めるという日本的な哲学の要素が豆皿にはある。海外で次の流行するのは、もしかしたら豆皿かもしれないと期待を込める。  開催時間は10時~18時。入場無料。今月25日まで。 ポーター ビジネスバッグ ブランド リュック 人気 鞄 ブランド aniary slow クレドラン head porter